京大世界史入試問題 解体新書

            〜2002(平成14)年 2月実施(全4問題 100点満点)〜
                                   

第1問(配点20点)


☆ 問題


 隋を受け継いで大帝国を樹立した唐は、近隣の諸国や諸民族に大きな影響を与えた。

唐の文化を受容し、あるいは唐と政治的関わりをもったモンゴル高原、チベット、雲南地方

の諸国や諸民族の7世紀から9世紀にかけての興亡について、300字以内で述べよ。解

答は所定の解答欄に記入せよ。句読点も字数に含めよ。


★ コメント


「要求される知識は、『モンゴルに突厥→ウイグル。チベットに吐蕃。雲南に南詔。それらの

興亡』。あとは、字数の許す範囲で、それらと唐の関係について書けば大丈夫」


☆ 解答例


 モンゴル高原では東西に分裂していたトルコ系突厥が、都護府の管理の下で唐に服属し

たが、東突厥が7世紀末に一時強大な勢力となった。8世紀半ぼにはトルコ系ウイグルが

突厥にかわって王国を建て、安史の乱では唐を援助したものの、以後はたびたび中国に

侵入した。しかし、ウイグル王国は、9世紀半ばに同じトルコ系のキルギスによって滅ぼさ

れた。チベットでは7世紀に王ソンツェン=ガンポが吐蕃を強国とし、太宗時代の唐とも交

流を持って仏教などを受け入れた、吐蕃は8世紀には唐への侵入を繰り返したが、9世紀

に唐と会盟を行った。雲南地方ではチベット=ビルマ系民族が8世紀に南詔を建て、漢字

・仏教など中国文化を受け入れて繁栄した。(300字)


★ コメント


「『都護府の管理の下』『ウイグルを滅ぼしたのがキルギス』『南詔はチベット=ビルマ系民

族』の言葉が出て来ない人もいるかも。論述の『5W1H1R(いつ・どこで・誰が・何を・なぜ、

どのように、その結果)』の『いつ』が正確に書けるようにしておこう」



☆ 出題分野・テーマ


 唐の周辺諸国における諸民族の興亡


★ コメント


「中国史を得意にしたい人は、中国歴代王朝の、政治史・社会経済史・文化史の3本柱に加

えて、周辺史をまとめておくべし」


入試問題目次に戻る